「神との対話」から

この春は思いの外、日常生活のこまごまとしたことに時間をかけ、丁寧に暮らしていることを実感でき、不思議と満足感すらある。

自分の時間に向き合うことは、自分の内面を見つめることにもなり、日常の中で瞑想をしている感覚にも似ている。面白いことに、熟睡もいつもよりしている気がするし、朝方に見た夢のイメージもはっきり覚えていることが多い。

そんな春の時間、読書やため込んだ映画を見たりできているのも幸せ。

さて、今年の1月に講演に伺った際、山川紘矢さんが強く薦めていた「神との対話」(ニール・ドナルド・ウォルシュ著)を初めて読んだ。この本は1993年に著書が初めて神と対話した時から、最終的に3冊の本が対話をもとにまとめられると予測(計画?)されていて、その通り出版されているそう。

引き寄せの法則」がトリガーになったように、昔から多くの人が「知っていた」とされる叡智は今は様々な本やブログなどでよく耳にするけれど、この本に書かれている内容は、それらの集大成、元となる基礎が丁寧に書かれたものという印象を受けた。それも3冊に、テーマごとに分けて書かれているというのだから、読む側も気が引き締まる。

94年出版ということは、発表からもう25年以上も経過しているけれど、去年まで私はほとんどこの本のことを知らなかった。今、このタイミングで読むことで、ある程度すんなり受け入れられたのだろう。個人的に特に印象的に思ったこと、忘れたくないことを抜粋したい。

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人生は創造であって、発見ではない。あなたがたは人生に何が用意されているかを発見するために毎日を生きているのではなく、創造するために生きている。自分ではわかっていないだろうが、あなたがたは、一瞬一瞬、自分の現実を創造している。

どうしてそうなるのか、どんなふうに想像しているのかをまとめてみよう。

①わたしは神の形をかたどり、神にに似せてあなたがたを創造した

②神は創造者だ

③あなたがたは3つが一体となった存在ーその3つをどのように呼んでも良い。父と子と精霊、精神と身体と霊でもよいし、超意識と意識と無意識でもよい。

④創造とはその3つの部分から発生するプロセスである。言い換えれば、あなたがたの創造には3つの段階がある。創造の道具は、思考、行動、行為だ。

⑤すべての創造は思考から始まる(「父から生じる」)。

 すべての創造は次に言葉になる(「求めなさい、そうずれば与えられるだろう。話しなさい、そうすれば成就するだろう。」)。

 すべての創造は行為によって成就される(「言葉は人となって、私たちの間に住まわれた。」)。

⑥あなたが考えるだけで言葉に出さなくても、ひとつの段階での創造だ。考えて言葉にすれば、もうひとつの段階での創造になる。あなたが考え、語り、行動すると、具体的な現実になる。

⑦本当に信じていないことを考えたり、語ったり、行動したりすることはできない。だから、創造のプロセスには信念、つまり知るということが含まれる。絶対的信頼だ。

願うだけでなく、確実にそうなると知っていなければならない(「あなたは進行によって癒される」)。したがって、創造行為には、常に知識が含まれる。何かを身体で理解し、まるごと確認する、「完全に受容する」ということだ。

⑧そこまで分かっていれば、強い感謝の気持ちが生まれる。感謝せずにはいられない。それが多分、創造の最大の鍵だ。創造が具体化する前に、創造に感謝すること。願いは当然かなえられると信じること。そう信じても良いどころか、信じたほうが良いのだ。それこそが悟りの確実なしるしで、すべてのマスターはあらかじめ、ことが成就することを知っていた。

⑨あなたが創造するすべて、創造したすべてを祝福し、楽しみなさい。一部でも否定すれば自分の一部を否定することになる。あなたの創造の一部としてどんなものがあらわれようとも、それを自分のものとし祝福し、感謝しなさい。非難しないよう努めなさい。非難するとは、すなわち自分を非難することになるのだから。

⑩自分が創造したなかで、楽しめず、祝福できないものがあったら選びなおしなさい。新しい現実を呼び出しなさい。新しいことを考え、新しい言葉を口にし、新しいことをしなさい。立派にやり直せば、世界はあなたについてくる。「わたしが生命であり、道だ。ついてきなさい」と言いなさい。

 

心配などする必要はない。ただじっと見つめていればいい。自分は何者であるか、何をしているか、何を持っているか、それが自分のためになるか、気が付けばいい。

人生の意味とは、どこかに行き着くことではない。自分がすでに、そこにいること、これまでもずっとそこにいたし、いつもいると気づくことである。あなたがたは今もこれからも、常に純粋な創造の過程にある。人生の意味とは創造である。自分を創造し、それを経験することである。

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人間関係では、それぞれがまず自分のことを考えるべきだ。自分とは何者か、何をするのか、何をもっているのか。自分は何を欲し、要求し、与えているか。自分は何を求め、創造し、経験しているか。そう考えれば、すべての人間関係は素晴らしいものとなり、その目的にーそして関係を結んでいる人間にとってもー大いに役立つだろう。

 

人間関係では、それぞれが他者について心を煩わせるのではなく、ただただ自分について心を砕くべきだ。

「マスター」は、相手が何者で、何をし、何を持ち、何を言い、何を欲し、何を要求しているかはどうでもよいことだということを知っている。相手が何を考え、期待し、計画しているかはどうでもよい。大事なのは、その関係の中で、あなたが何者であるかだけである。最も愛情深い人間とは、最も自己中心的な人間だ。

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なんとなく迷うことがあったら、いつでもこれらの言葉を胸に刻もう。